関西地方

関西地方は、本州にある地方の1つです。一言では表現できないほど独創的な地域です。この地方は、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県で構成されています。ここには、世界遺産として登録されている社寺や城などが数多くあり、数々の歴史的な事件が起こった場所でもあります。また、日本全国に広まっている人気の食べ物の発祥地でもあり、活気に溢れ、親しみやすい人々が多く住んでいる地域です。 　　　

於能凝呂島（おのごろじま）は、日本の発祥の地と言われています。日本の生みの親とされる伊邪那岐命（イザナギノミコト）と伊邪那美命（イザナミノミコト）が創った島です。この島が日本のどこにあるのかについては諸説ありますが、兵庫県淡路市にあると推測されています。そのため、淡路島にある「淡路國一之宮 伊弉諾神宮」は、この2柱の神を祀る神社で、日本で最初に創建された神社の1社とされています。 　　　

東京都は、日本の首都で日本の中心部と言えるほど活発な都道府県です。しかし、これは現代の話で、日本で最初の政治的な拠点（首都）は関西地方にありました。694年から784年までは奈良県に都が置かれ、その後、794年から1869年までは京都府が日本の首都でした。この地で、茶道や落語など、数多くの文化が生まれました。歴史的な建物が沢山残っているイメージを持っている人が多いかも知れませんが、日本の長い歴史を辿ってみると、日本文化の原型がこの地にあることが分かります。関西地方は、日本で最も貴重な地域と言っても過言ではないでしょう。 　　　

そして、日本全国に広まった代表的な日本食の発祥地でもあります。その1つが「お好み焼き」です。広島県にも同じ名前の食べ物がありますが、見た目や味が少し異なります。そのため、関西地方で生まれたお好み焼きは、「関西風」と呼ばれています。パンケーキのような生地にキャベツや肉などを入れ、混ぜてから鉄板の上でじっくり焼きます。テーブルごとに鉄板が設置されている店が多く、自分で焼くことがこの料理の楽しみの1つです。焼き上がったお好み焼きの上に、好みでマヨネーズ、鰹節、青海苔を乗せて食べます。酒との相性も抜群で、最高のおつまみです。 　　　

日本全国には、それぞれの都道府県や地域に特有の言葉があり、これらは「方言」と呼ばれています。これらの方言は一般的に「〜弁」と呼ばれ、関西地方にも「関西弁」という方言があります。しかし、関西弁はある意味で例外的な存在で、関東地方や他の地方でも耳にする機会があります。関西出身の俳優や芸人が多く活躍していて、テレビに出演する時には標準語ではなく、関西弁で話すことが多いです。そのため、関西出身でない日本人も、ある程度関西弁を理解しています。また、標準語として一般的に使用されるようになった関西弁の表現もあります。 　　　

日本の伝統といえば、関西地方を真っ先に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、現代文化にも大きな影響を与えています。その1つが日本の「喜劇（コメディー）の中心地」と言えるでしょう。特に大阪府出身の人にその傾向が見られますが、関西の人々は冗談が大好きで、明るい性格です。そのため、漫才師や芸能人として活躍している関西出身者も多く見られます。更に、京都アニメーションなどのアニメ制作会社を誇り、世界的に人気のある日本アニメーションの名作を数多く生み出しています。正に二刀流と言えるほど、日本の多様な魅力を併せ持つ独特の地域です。 　　　

日本史に興味があり、日本文化が好きな人には特に関西地方がおすすめです。「これこそ日本！」と思わせる伝統的な建物や歴史ある料理などが数多く残っています。歴史が深く、食べ物も美味しいので、誰もが大満足の関西旅行が楽しめます。公共交通機関で簡単に行ける名所が多いため、とても観光に適しています。関西地方の魅力を見つけに、是非遊びに来て下さい。