著者:リチャード・パーキンス
撮影日:2021年05月18日
住所:〒250-0521 神奈川県
足柄下郡箱根町箱根1番
神奈川県・箱根町にかつて「関所」と呼ばれる場所がありました。主要な道路だった東海道に行き交う人を監視するために設置されました。通過する人は取り調べを受けましたが、特に「出女」と呼ばれている江戸(東京都)から出ていく女性に厳しい取り調べが行われました。
関所を通るのに「通行手形」と呼ばれている物が必要でした。これは、ある特定の場所の通行を許可する証として発行された手形です。現代の物で言うと、関所は海外を訪ねる時に空港で通過する税関で、通行手形は旅券(パスポート)のような物です。
箱根関所が建立されたのは元和5年(1619年)です。凡そ260年をわたり、日本政府は箱根関所を通して大勢の日本人を管理しましたが、江戸幕府が倒れてから明治2年(1869年)に全国の関所が廃止され、その時に箱根関所も役目を終えました。
現在の箱根関所は元々設置された関所ではなく、詳細な歴史資料を基に復元された場所です。2007年に復元が完成されました。
箱根関所で仕事をしていた役人は実際にどういう色の服装をしていたのか明白ではないため、色なしという意味合いで敢えてここに設置された人形はどれも灰色です。
取り調べ中の出女です。