著者:リチャード・パーキンス
撮影日:2025年08月25日
住所:〒562-0002 大阪府箕面市
箕面公園1−18
日本は、古くから自然を大切にする文化を育んできた国です。そのため、全国には豊かな自然が残る場所が数多くあり、ハイキングなどを通して自然に親しむことができます。高層ビルが立ち並ぶ都会であっても、少し足を延ばせば、美しい自然を感じられる場所があります。大都市として知られる大阪府にも、自然豊かな場所があります。その代表的な場所の1つが、箕面市にある「箕面公園(みのおこうえん)」です。園内にある「箕面大滝」は特に有名で、その美しい景観を一目見ようと、多くの観光客が訪れます。
箕面公園は、明治31年(1898年)に開園した、箕面山(みのおやま)の山中に広がる自然公園です。大阪市中心部から公共交通機関で約30分とアクセスしやすい場所にあります。賑やかな梅田とは対照的に、公園内には、まるで山里を訪れたかのような静けさが広がり、大阪府内とは思えないほど豊かな自然を満喫できます。公園入口から箕面大滝までは、徒歩で約40分です。本格的な登山のように感じるかも知れませんが、険しい道は殆どありません。滝へ続く遊歩道は広く、綺麗に整備されているため、ハイキング初心者でも気軽に歩くことができます。
場所によっては、箕面大滝へ向かう遊歩道沿いに飲食店や土産店が並んでいます。特に麓には、高級旅館を思わせる風情ある建物や古民家があり、散策の途中で食事や軽食を楽しむことができます。また、箕面公園の名物の1つが「紅葉の天麩羅」です。明治時代(1868〜1912年)から箕面市で親しまれている歴史ある名物で、栽培された「一行寺楓(いちぎょうじかえで)」の葉を衣に付けて揚げたものです。香ばしい食感とほんのり甘い味わいが特徴で、多くの観光客や地元の人々に愛されています。紅葉は秋を代表する風物詩ですが、紅葉の天麩羅は一年を通して販売されています。
箕面公園には、「瀧安寺(りゅうあんじ)」という歴史ある寺院もあります。この寺院は、日本最古と伝えられる弁財天(水に関わる神様)を本尊としていて、約1,300年の歴史を誇ります。更に、境内に神道の鳥居が残されていることでも知られています。仏教はインドで生まれ、中国を経て、飛鳥時代(592〜710年)に日本へ伝わりました。その後、日本に広まるにつれて神道と仏教が融合する「神仏習合」が発展し、神社の境内に寺院が建てられる例も見られるようになりました。しかし、明治時代に「神仏分離」が行われ、多くの神社と寺院は分けられました。そのため、瀧安寺のように寺院の境内に鳥居が残る姿は、現在では珍しい光景です。
瀧安寺は、現代の宝くじの起源の1つとしても知られています。江戸時代(1603〜1868年)には「箕面富(みのおとみ)」と呼ばれる富くじが行われ、これが現代の宝くじの起源とされています。当時は現金ではなく、福徳や健康を願う「大福御守」が当選者に授与されていました。
遊歩道を約40分歩くと、箕面大滝に到着します。落差約33メートル、幅約5メートルの滝で、規模はそれほど大きくありませんが、勢いよく流れ落ちる水は迫力があります。周囲には豊かな自然が広がり、美しい景色を楽しむことができます。滝の前にはベンチも設置されているため、座ってゆっくりと滝を眺めることもできます。また、箕面大滝は山頂のように感じられる場所ですが、実際にはこの先にも登山道が続いています。箕面大滝から箕面山の山頂までは徒歩で約20分です。
箕面公園は箕面山の中に位置しているため、静かに休憩を楽しむ公園というよりも、ハイキングなどのアウトドアを満喫できる場所です。この公園最大の見所は、やはり箕面大滝です。しかし、紅葉の天麩羅や歴史ある寺院など、箕面公園の魅力は滝だけではありません。また、多くの観光客は箕面大滝周辺に集まりますが、大阪市中心部と比べると人が少なく、豊かな自然の中でゆったりとした時間を過ごすことができます。大阪府を訪れる時には、是非箕面公園にも足を運び、大都市のイメージとは異なる大阪府の新たな魅力を体験してみて下さい。
これが瀧安寺です。
合田百一(ごうだももいち)のために建立された石碑です。昭和26年(1951年)7月11日、大雨によって箕面川が増水し、濁流になりました。警察官だった合田百一は、箕面大滝近くの茶店にいた人を救助しようとしましたが、救助活動中に濁流に巻き込まれ、亡くなりました。
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